最悪虫
今日出会った木はイヌシデ、サワラ、コナラ、ヒサカキ、シラカシ
複数の緑地を回ったので他にも名前の分からない樹木は山ほどあったけど、仕事中に一つ一つ木を調べて同定していけるような時間と体力は到底無かった。
今日やった複数の仕事のうちのひとつに、緑地調査と呼ばれるものがあった。
市内の緑地に生えている木のうち、枯れたり折れたり伸びすぎていたりで剪定や伐採の必要がありそうな木の幹の太さを測定し、記録するものだった。(このデータが今後どう使われるのかは知らない)
「崖崩れ注意。立ち入り禁止」の看板を乗り越え、急な斜面を木の根っこを掴みながらよじ登っていくのは少年心(Boy's Spirit)をくすぐられ楽しかった。
今日最後の仕事は個人宅の毛虫駆除。これを告げられた時はその場で退職しようかと思った。
何を隠そう俺は大のイモムシ嫌い。昆虫全般は大丈夫だけど、イモムシだけは本当にダメ。山をうろつくのは大好きだけど、一匹でもイモムシを見つけてしまったら速攻で下山するくらい苦手。
あの意味不明に気持ち悪いビジュアル。ちょっとつまめばすぐ体液を吹き出しながらペチャンコに潰れそうな脆いボディ・・・
どうして毛虫が大量発生していると分かっている場所にわざわざ行かないといけないのだ????
いや、そんなら造園の仕事なんかするなよという真っ当なツッコミが全方位から聞こえてきそうである。
・・・・・・・忘れてたんだよ!!!!!!!!!
採用決まって働き出す直前に思い出したんだよ!!!!!!!!!!
「あれ!?!?そう言えば俺イモムシ超苦手じゃん。そういう仕事きたらどうしよう。まぁ、ゆーて公共の仕事がメインだって言うし、俺が行くことはないかな。」
まさか2日目に来るとは思わなかった。この仕事をナメていた。
そして、結果から言うと、今日はなんとかなった。耐えた。職務を全うした。
自分の靴やズボンに落ちて来た毛虫が這うという最悪 of 最悪な状況も仕事中に分泌される変なアドレナリンによってどうにか誤魔化すことができた。それができなければ、自分で別の業者を呼んで代わりにやってもらうところだった。
しばらくこの仕事を続けていれば、イモムシも気にせずにいられるようになるだろうか?
家に帰ってから「そういえば今日駆除した毛虫はなんて名前だったんだろう。ササに付いてたな」と余計な知的好奇心を沸かせ検索してみると、タケノホソクロバという虫がすぐにヒットした。
そして、二度と見たくない奴らの画像が大量に表示され、ディスプレイを叩き割るところだった。
しばらく害虫駆除の仕事は来ませんように・・・