ウソッキーと私

ニンテンドースイッチで、ポケモンの新作が出たらしい。

 

「Let's Go!ピカチュウイーブイ」とかなんとか

 

ニンテンドースイッチを買わねば・・・そう思い、ビックカメラに向かった。

 

が、おもちゃ売り場でふと思い直し、ニンテンドースイッチの購入をやめた。

 

俺は別にポケモンの新作が欲しかったのではない・・・

 

ウソッキーに会いかっただけなのだ。

 

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ウソッキーとの出会いは6年前ーーー当時俺は、浪人生だった。

 

高校時代、1ミリも勉強していなかったおかげでどの大学にも入れず、卒業前は「大学行くの無理なんでフリーターになります」とかナメたことを言っていた俺(フリーターになる夢は大学卒業後に叶うこととなる。ヤッタネ!)

 

高校を卒業する直前、アパートとかバイトの求人を探しているうちに将来が不安になり、親に懇願して予備校で浪人させてもらうことになった。ダサすぎる

 

それから約半年間、自分なりに頑張って勉強し、どこかの大学に入れそうな見込みがある程度見えてきた。

 

その年の12月25日ーーー受験生にとってはセンター試験を目前に控えた追い込みの時期ーーー俺は、立川のブックオフにいた。

 

(ブラック2とホワイト2・・・ブラックのほうがカッコよくていいな・・・)

 

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そう、その日俺は、「自分へのクリスマスプレゼント(笑)」とかいって、ゲームを買おうとしていたのだ。バカすぎるだろなんだこいつ

 

ポケットモンスター ブラック2」というDSのソフトを購入し、意気揚々と帰宅する。この日まで、俺はポケモンのゲームをプレイしたことがなかった。ドラクエみたいなゲームだと思っていた。

 

初めてプレイするポケモン、完全にどハマりしてしまった。こんなに面白いゲームを、どうして今までプレイせずに生きてこれたんだ??

 

受験生にとってゲームは麻薬。ダメ。絶対。どう考えたって、英単語や年号を覚えるよりポケモンたちと冒険の旅に出ていたほうが楽しいに決まっている。その日から俺は、勉強そっちのけでポケモン三昧の日々を送っていた。

 

四天王を倒し、手持ちのポケモンのレベルアップをしていたある日、俺はあるポケモンと運命の出会いを果たすこととなる。

 

「20ばんどうろ で ポケモン たいりょうはっせいちゅう!」

 

ワールド内の電光掲示板にこんなニュースが流れる。ポケモンが大量発生している草むらでは、普段は出現しないポケモンに出会いやすくなる。図鑑を埋めるチャンスだ。行かねば。急いで20番道路へ向かう。

 

まだ見ぬポケモンに出会うため草むらを走り回っていると、野生のポケモンが飛び出してきた。戦闘のBGMが流れ、ポケモンバトルに移行する。

 

お、見たことないポケモンだ。ラッキー
 
草タイプかな?
 
あれ、かえんほうしゃ効かない。
 
ん、なんでだ?
 
てかこいつずっと踊ってんな
 
かわいいな
 
あれ、
 
こいつめっちゃかわいいな・・・

 

これがウソッキーとの出会いであった。

 

バトル中、両手を上下に振りながらゆらゆら踊っているウソッキーの姿にすっかり心を奪われてしまった。

 

まん丸の葉っぱ、シンプルな顔、変な鳴き声、実は岩タイプという姑息さ。すべてが愛おしい。

 

この日からである。ポケモンが「=ウソッキーに出会えるゲーム」となったのは。

 

 

もう、ウソッキーへの愛を表現したくてたまらない。まずは趣味のドット絵でウソッキーを描いてみよう。(6年前)

 

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かわい〜〜〜〜〜〜〜

(しばらくツイッターのアイコンにした)

 

そろそろクリスマスだな。クリスマスバージョンのウソッキーも描いてみよう。(その年の12月)

 

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うっひょ〜〜〜〜〜〜かわいすぎる〜〜〜

 

 

 

  過激派の意見

 

 3DSで出たポケモンの新作、3Dのウソッキーが見たくて買ったのに出現頻度が低すぎてキレる

 

 メタモンが犠牲となる

 

 ポケモンGoの配信が発表されたが、一番肝心な情報が分からなくてキレる

 

 さすがに言いすぎだ

 

 

ウソッキーが好きすぎるあまり、とうとう「ウソッキーになりたい」という狂った願望が生まれるようになった。そして、なった

 

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まったく裁縫なんてしたことなかったのに、ウソッキーへの愛だけで着ぐるみを手作りした。

 

なんとこの着ぐるみ、すべて手縫いで作られている。なぜなら、ミシンの使い方が分からなかったから。だがそんな面倒臭さも、「ウソッキーになりたい欲」の前では霞むのだ。二徹で作り上げた力作。ちょっと太めなのはご愛嬌。

 

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俺の「ウソッキーになりたい」という願いに付き合わされ、「ウソッキーの背景の木」をやらされた友人たちの気持ちを想像してほしい。

 

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ポケモングッズ専門のショップにはちょくちょく足を運んでいるが、ウソッキーのグッズはこの缶バッジしか見つけたことがない。やる気あるのか。もっと増やせ。

 

 

とまぁ、俺がいかにウソッキーを愛しているか、おわかりいただけただろうか。

 

ウソッキーはフーチャーされることがほとんどない。グッズも全然売ってないしウソッキー好きの人にも出会ったことがない。寂しい。もっとウソッキーに会いたいし、もっとウソッキーの話をしたい。でも、変に人気が出て多くの人がウソッキーについて語り出すようになってしまっても、なんというか「俺だけのウソッキー」でなくなってしまう気がして複雑な心境になるだろう。八方塞がり。恋のラビリンス。

 

ところで今ネットで調べてみたところ、「Let's Go!ピカチュウイーブイ」にウソッキーは出ないらしい。

 

なんだそのクソゲー、いらねぇよ。